つぐもりの循環ができるまで(第3章・後編)

つぐもりの循環ができるまで(第3章・後編)

こんにちは、CSV局のナルトンです。
FRACTAがブランディング支援を行い、2023年7月にカフェ&宿泊施設をオープンした「つぐもり」プロジェクトのキックオフからローンチまでを全5回に分けてお届けする本シリーズ。

前回までの記事はこちら
▶︎「つぐもりの循環ができるまで(序章)
▶︎「つぐもりの循環ができるまで(第1章)
▶︎「つぐもりの循環ができるまで(第2章)
▶︎「つぐもりの循環ができるまで(第3章・前編)

シリーズ最終章の後編で、つぐもりプロジェクトでも会長の土屋順子さん(以下、順子氏)と深い関わりのあったガーデナーの和久井さんと順子氏の対談インタビューをお届けします。

FRACTAのプロジェクトメンバーから多く上がっていた順子氏の「巻き込む力」という言葉。これは順子氏の人柄や進め方によって、つぐもりプロジェクトがたくさんの方の助けや知恵から出来上がっていったという背景と関係しています。

つぐもりという場を造っていく中でもキーパーソンとなったガーデナーの和久井道夫さん(以下、和久井氏)に、順子氏とお話しいただきながら、つぐもりのこれまでとこれからをお話しいただきました。

—ついにオープンしたつぐもりですが、整備からはじまり、ガーデン造りを実施されてみていかがでしたか。

和久井氏:こんな大変なカフェはないと思いますよ(笑)これだけの敷地を使ってやろうと思うのは、土屋さんくらいしかいないと思います。

順子氏:損得考えたらできないんだろうけど、やるのが使命みたいな感じでしたね。やるしかないんだろうな、というか。

和久井さんと初めてお会いしたのは、2年半前でしたね。和久井さんに2021年の3月くらいに相談にいったのがはじまりで、当時はここも木が茂ってすごいことになっていて、倒木なんかもあって。せっかく買った土地なのに、こんな状態にしていてはだめなんじゃないかと思っていたタイミングでした。そうしたら和久井さんから「少し手入れしてみようか」と話を受けてくださって、そこから全てがスタートした感じです。

和久井氏:僕1人じゃやろうと思わなかったけど、ちょうどそういうことをできる仲間がいたので、最初はジャングルに手を入れたような感覚でした。そうこうするうちに、地元の人をはじめとして次々と助けてくれる人が出てきたんです。不思議と、必要な時に的確な人が現れたんですよね。

順子氏:結局は、和久井さんの繋がりの人がいっぱい中に入ってくれて、つぐもりを整えてくれました。

 

—2年半前に順子さんから和久井さんにつぐもりの相談をした、ということでしたが、和久井さんを知ったきっかけはどういったところからだったのですか。

順子氏:銀行の方に、このあたりでガーデンといえば和久井さんしかいないねと紹介を受けていたんですよ。当時はA.Y.Judieを立ち上げたばかりだったので、まず和久井さんのガーデンをみにいこうということになりました。

当時和久井さんもカフェをやられていたので、その庭を見ながら和久井さんから丁寧に説明を受けて、「求めていたのはこういう感じだな」としっくりきたので、あとは半ば強引にお願いしました。(笑)

まずは自宅と会社の庭を和久井さんにお願いして、月日が経って、どんどんと落ち着いて素敵になっていく庭を見て、庭作りの良さだったり、手入れの大切さだったりを知って、これはもう和久井さんにぜひつぐもりもお願いしたい、と思いました。

和久井氏:本当に無計画で進めていったんですよ。仮に計画をしていても、その通りに行かない場所だったと思います。例えば、整備を始めてから出てきた石が50トン以上もあったんですね。予想もしていなかったので、どうしようというところから始まって、それなら丁寧に一手間かけてどこかに活用すれば、それも風景になるんじゃないか、と。そういったことは、現場で試行錯誤しながら、自由な発想を持って工夫していくしかないので、計画でどうこうできるものじゃないなと思います。

(順子氏の印象は)なんでもポジティブな人で、失敗しながらも怯まずに前に進んでいく方です。順子さんだからできるんだろうなと思うことがたくさんあって、こういう人が物事を前に進めていくんだろうなと感じました。

—今後つぐもりがこうなっていってほしい、という展望がございましたら、教えてください。

和久井氏:これから宿泊施設がオープンして、リアルなお客さんの動向をみながら、どんな風に過ごしたいのか考えつつ、遊び場なんかも必要であれば作っていきたいです。常に面白いと思うことを考えながら、10年先も発展し続けていければいいなと思います。

順子氏:カフェはつぐもりの最初のきっかけで、ここからどんどん広がっていく予定です。今後も和久井さんをはじめ周りの方からもアイディアを貰って、実際にどうすれば実現可能か考えて実行していく。それが結果的にお客さんの喜びに繋がれば最高ですね。

人の縁、みなさんの力でつぐもりがオープンできたと思っているので、この先も色々な人の力を借りながら、素敵な場にしていきたいです。

和久井氏:それぞれ人って、縁で繋がっていくものだと思うので、抜き差しならない色んな人との出会いが、つぐもりをきっかけにこの先も生まれていくと良いですよね。

まとめ

第3章 後編では、会長の土屋順子氏と和久井道夫さんの対談インタビューをお届けしました。

つぐもりの目的である「この地で自然と協和した循環型の継続性のあるコミュニティを作ること」。その背景には、人と人との縁を大事に、常に楽しみながら実行し続ける順子氏と、自由な発想力を持ち、それを形にする和久井氏の存在が大きくあったのではないかと思います。

全5回にわたり、ご紹介してきたつぐもりプロジェクト。順子氏の構想からスタートし、様々な方々が関わる中でFRACTAもブランディングの支援に携わらせていただきました。

FRACTAは、ブランドやブランドに携わる人々の想いを大切に、言語化やビジュアル化、コミュニケーションへの落とし込みをして、その先の多くの人々に伝えるためのお手伝いをしています。
今回も、順子氏や香南子氏をはじめとした関わった皆さんの想いを大切にしながら、「つぐもり」でしか実現できなかった場ができたと感じています。今後つぐもりという場がどのように成長していくのか楽しみでもあり、また伴走しながら成長のお手伝いができたらと思います。

FRACTAでは、引き続きブランドの支援をしています。

  • 新規ブランドの立ち上げや既存ブランドのリブランディングを検討しているが、具体的なステップが分からない
  • 自社でブランディングを進めているものの、このままでいいのか不安を感じ、客観的な視点が欲しい
  • ブランドの魅力を伝えるための言語化や発信、クリエイティブへの落とし込みに難しさを感じている
  • ブランド運営において、自社で自走できるようにしたいが方法が分からず悩んでいる…etc.

上記のようなお困りごとや、ブランディングに関するご相談がありましたら、ぜひお問い合わせフォームよりお気軽にお問い合わせくださいませ。

最後までお読みいただきありがとうございました。

 

ブランディングプロジェクトの詳細について

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