「文化商店」ワークショップレポートNo.05|“CUSTOM YOUR USED” &スペシャルトークセッション

「文化商店」ワークショップレポートNo.05|“CUSTOM YOUR USED” &スペシャルトークセッション

こんにちは。新規事業開発室(文化商店運営メンバー)の狩野です。

FRACTAは初の試みとなるイベント「文化商店」を2023年9月16日(土)・17日(日)の2日間、原宿駅前のWITH HARAJUKUにて開催しました。文化商店についての紹介はこちらよりご覧ください。

本記事では文化商店の催しとして行われた「ワークショップ」の様子を全6回を通してお届けします!文化商店の片鱗、イベントの傍らで催された文化的体験を少しでも感じて頂ければと思いますので、連載的にお楽しみください。

今回は9月17日(日)の第2枠目となる「“CUSTOM YOUR USED” &スペシャルトークセッション」の様子をお届けします。

Z世代のユニット起業家であるDOKKA vividの二人の目に映るこれからのファッションの文化、お買い物の文化とはいかに?

「文化商店」とは?

文化商店は「まだ見ぬブランド、まだ見ぬ顧客と出会う商店。売り買いするのは、未来の文化。」をテーマに、ブランドを運営する方々との対話や商品購入などを通じて、これから先の未来のために続けている取り組みを体験できるイベントです。

老舗ブランドから、立ち上げ間も無い新進気鋭のブランドまで、総勢26ものブランドに出展いただきました。

会場は大きく3つに分かれ、商品が購入できるブースエリアと、シンボリックな取り組みを体験できるワークショップエリア、そして飲食を楽しむことができるバーカウンターをそれぞれ行き来しながら楽しむ催しです。

“CUSTOM YOUR USED” &スペシャルトークセッション

今回お届けするワークショップレポートは、文化商店の2日目の2コマ目に実施された「“CUSTOM YOUR USED” &スペシャルトークセッション」です!

DOKKA vividが実施したこのワークショップでは、前半に業界の有識者とのトークセッション、後半では参加者が持ち寄った洋服を転写シートでオリジナルカスタムするワークショップが行われました。

Z世代起業家であるデザイナーユニットが運営するブランドDOKKA vivid。彼女たちが考える買い物の未来について、消費ではない洋服との向き合い方について、トークと体験で表現していただきました。

前半のトークセッションには、文化商店に出店しているブランド「O0u」にもコラボレーション出演していただきました。

まずは本ワークショップを実施された2ブランドのプロフィールをご覧ください!

ワークショップ実施ブランド|DOKKA vivid(ドゥッカビビット)

大阪文化服装学院在学中にブランドを立ち上げ、バンタン・パルコが主催するグローバルインキュベーション企画「ASIA FASHION Collection」でグランプリを獲得。2022年にはNYファッションウィークにてコレクションを発表。SPICE FOR YOUR LIFEを軸に人生のSPICEとなるようなカラフルで刺激のあるアイテムを提案し独自の世界観を作り上げるデザイナーユニット。

公式Instagram:https://www.instagram.com/dokkavivid/

コラボレーションブランド
|O0u(オーゼロユー)

2021年に、新しい生活様式や価値観のもとで誕生したライフスタイルブランド。
憧れよりも共感を、個別よりもユニバーサルに、多様性に加えてそれを包み込むやさしさを持ち、自身が服に合わせるのではなくありのままの自分自身に合わせることを価値観に持つ、地球にも自分にも誠実でやさしいブランドです。サステナブルな素材や製造技術にこだわったライフスタイルアイテムをD2Cで展開しています。

ブランドサイト:https://o0u.com

それでは、ここから実際に行われたワークショップの様子をお伝えしたいと思います!

Z世代デザイナーと語る今時のお買いもの、これからのファッション

まずはワークショップの前半に行われたトークセッションの様子から。
トークセッションにはDOKKA vividのデザイナーである夏 明豊氏と菅内 のど佳氏、O0uを展開するADOORLINK社の高橋 朗氏、 そしてFRACTA 代表の河野が登壇しました。

世代や立場の異なる4名によるトークは以下の3つをテーマに行われました。

・これまでのお買い物、今時のお買い物
・ブランドとお客様、関係性の変化
・これからの未来のお買い物、お買い物は文化になる?

トークの詳細は参加した方のみが学べる内容となっているため割愛しますが、それぞれの世代が特有の視点、背景となった時代故に異なる経験、しかし同じ時代にこうして意見を交わす上でつながる共通感覚など、活発な議論が交わされました。

自らの思いや疑問、湧き起こる感情に対して正直に行動するZ世代ど真ん中の二人の意見は直球的であり非常に本質的でした。

河野は世代を横断するように、あくまで中庸な立ち位置から意見を橋渡し。

ファッションビジネスの成長を全身で体験してきた高橋さんは、その経験の豊かさからくる視野の広さ、そして産業が抱える課題に向き合う視座の高さも持って、広角的にテーマに沿って自らの考えを語っていました。

交わされたディスカッションはとても示唆に富んだ内容になっており、クローズドイベントにしておくにはもったいない程でした…

このようなトークセッションも改めて文化商店やFRACTAの活動で再演していきたいと思いますので今後にご期待ください!

“CUSTOM YOUR USED” 

トークセッションのあとは、参加者が持参した洋服のアップサイクルワークショップが実施されました。着なくなった洋服を再び自分好みに生まれ変わらせることを目的に、アイロン熱でプリントできる転写シートを活用したアップサイクル体験。DOKKA vividの世界観が反映されたカラフルなシートに参加者の期待が高まります!

まずは洋服につけるワッペンやシートを選んでいきます。一人3つまでデザインを選べたのですが、どのデザインにしようか、どんな組み合わせにしようかと、皆さん楽しみつつも悩まれていました。

お気に入りのデザインが見つかったら、洋服のどこにつけるかあたりをつけていきます。つける場所によって同じデザインでも印象が大きく変わるため、デザイン選びよりも時間をかけている方が多かった印象です。

のど佳さんや明豊さんからおすすめの場所を教えてもらったり、

同じテーブルになった参加者同士で意見を出し合ったりして接着場所を決めていきました。

接着場所を決めたひとからアイロンでの転写がスタート。

小さなゲストは明豊さんと一緒にアイロンに挑戦。

きれいに転写できました!ビビットな蝶が目を惹きます。

他のテーブルでも続々と転写を始めるひとたちが。
アイロンをググッと押し付けて、数分待ちます。

粗熱が取れたらゆっくりとフィルムを剥がして…

しっかり貼り付けできました!

完成したアイテムについてDOKKA vividのお二人と話しながら過ごすひとときも、物理的なものづくりの時間を共有するワークショップならではの価値だと、みなさんの楽しげな様子を見ていて文化商店メンバーも改めて実感しました。

参加した方々の声

トークセッションとワークショップ後に参加いただいた方々にアンケートを実施しました。

何よりもアンケートに寄せられたメッセージはワークショップを開催されたブランドや文化商店としても催しの意義を感じ、また次に活かすための学びも多く頂戴しました。

折角ですので、その声を一部抜粋して公開させて頂きます!
※公開許可を頂いたアンケートを掲載しております。

"初めての体験で楽しかったです。”

”パッチワーク、デニムを持ってくればよかったけど、ワンポイント入れるだけで、オリジナルになる。”

”恐らく年の近いお2人の、業界ないしはまわりの人のマインドを変えていってやろう!という勢いにパワーをもらいました。”

”未来をどう思っているか?改めて考えるきっかけとなりました。”

”世代を越えた文化の違いを含め、買い物について色々な視点の話がきけてよかったです。「ゲームチェンジャー」かっこいいですね。”

"若いエネルギーに満ちていて、刺激になりました。常に刺激を受け続けて、アップデートしていく必要性を感じました。"

”自分の今の買い物に対する考え方を見直す良いきっかけとなりました。”

後日談、ワークショップを経てブランドが得たコト

文化商店後にはワークショップ実施ブランドとコラボレーションブランドにも体験談をお聞きしました。ブランドが直接来場者と触れ合うことで得たこと、ワークショップを実施する中で気づいたことは何だったのか、ブランド自身が文化に近づく為に試みたワークショップ経験談としてこちらも是非ご覧ください。

ワークショップ実施ブランド|DOKKA vivid

年齢、性別関係なく、幅広い方にトークショーもワークショップにもご参加頂けた事がよかったです。簡単なワークショップなので、短時間でも終わらせる事ができた点もよかったと思いました。これまで形を作り替えるアップサイクルは、ミシンが使えないとできない面があり、ハードルが高く、興味はあるが取り組みづらいところもありました。

今回はアイロンで手軽に挑戦でき、自分たちの手でカスタムする楽しさを体験して頂けたことも良かったなと感じました!

コラボレーションブランド
|O0u

顧客様と直接の対話や意見を頂くことで、フラットにプロダクトに対する改善の気付きが得られる点が良かったと感じています。

実商後記、文化商店に見た景色

トークセッションでは、イマとこれからのお買い物のあり方について業界の先端を走る登壇者から濃密で意義深い話を聞くことができ、ワークショップではDOKKA vividの世界観に浸れる貴重な時間を体験いただけたのではないかと思います。

ファッションにおいて、サステナブルという言葉はしばしば便利なキャッチコピーとして利用されることも少なくありません。しかし、DOKKA vividはそうした表現にとらわれず、自身が未来のためにすべきと感じたことを行動に移し、その高い熱量で人々を巻き込み、大きなムーブメントをつくっているのだと肌で感じることができました。

今回のワークショップに参加頂いた方々も、またこのレポートを読んでいただいている方々も、ファッションの可能性を感じて頂けましたら幸いです!

今回のレポートを通してDOKKA vividとO0uにご興味が沸いた方は、ぜひ以下より2ブランドの活動をご覧ください。

DOKKA vivid(ドゥッカビビッド)|https://dokkavivid.thebase.in/

O0u(オーゼロユー)|https://o0u.com/