ブランディングの理解で得られる新しい気づき ~Branding Camp事例のご紹介~

ブランディングの理解で得られる新しい気づき ~Branding Camp事例のご紹介~

こんにちは。CSV局のナルトンです。

ワークショップやセミナーを中心としたブランディングやコマースの教育プログラムを通じて、ブランドの成長を支援するサービス「Branding Camp(ブランディング キャンプ)」。FRACTAではこれまでに、事業会社や大学などを対象にBranding Campを通じて様々な教育プログラムを提供しています。

2023年4月に京都医健専門学校にて実施したBranding Campでは、学生に向けて2日間にわたりブランディングの一連の流れを知るワークショップを実施。
ブランド・ブランディングの定義や意義の理解から始まり、実際に頭や手を動かしながらブランディングのプロセスをお伝えしていきました。

本記事では、Branding Camp実施までの背景や参加者の受講前後の変化などを京都医健専門学校 教務課長の西岡大輔氏にインタビューした内容をお届けします。

—本日はよろしくお願いいたします。まずは、西岡先生の自己紹介をお願いします。

西岡氏:滋慶学園グループの京都医健専門学校 教務課長の西岡と申します。現在はスポーツマネジメントテクノロジー科という新しい学科を立ち上げており、アナリストを養成するプロスポーツAIトレーナーコースと、スポーツ産業で活躍する人材を養成するスポーツマネジメントテクノロジーコースという2つのコースがあるのですが、そちらで4年科程の学科長も務めております。

スポーツ業界の理解に繋がる、ブランディングの重要性

—ありがとうございます。それではまず、FRACTAにご相談いただいた背景や当時抱えていた課題感などをお伺いできればと思います。

西岡氏:スポーツチームに集客ができる人材を育てることを目指して新しく学科を作ったのですが、そこでブランディングの必要性を感じたことが最初のきっかけです。

そもそも「スポーツって、なんでみんなこんなに好きなんだろう」という疑問や、逆に「スポーツがあまり好きではない人の“理由”ってどこなんだろう」と色々考える中で、スポーツ業界にいる自分たちが、どういう立場にいるのかを知っていく必要性を感じたんです。スポーツという業界自体の持っている力、ブランド力やブランディングというキーワードを、学生に意識づけることがまず大事なのではないかと思ったことが始まりでした。

あとは、もちろん自分自身の強みを生かすことは大事なんですが、世の中のニーズを意識していないと成果には繋がらないと思うので、市場を理解した上でのブランディングが必要なんだろうなと漠然と感じていました。

—講座を通じて学生に今後伸ばしてほしいと思うスキルはどのようなものでしょうか?

西岡氏:学生は前提としてスポーツが好きな子たちなので、「嫌いな人の感覚への理解」や「全くスポーツに興味が無い人をどう惹きつけるか」「ちょっと興味を持ち始めた時にどんなアプローチをすれば良いのか」などに対して、想像力が働くようになると良いなと思っていました。

ご自身が学科のプログラムを検討する中で、改善していきたいと感じていた点を教えてください。

西岡氏:1つの視点だけで考え続けることは、もしかしたら危ないのでは…と思っていました。特にブランディングってロジカルな部分とエモーショナルな部分と様々だよなという感覚が少しあったので、色々な考え方があって良いという考えが大前提で、多角的な視点を取り入れることでもう少しメタ認知できるような取り組みをしていかなければいけないんだろうな、と感じていましたね。

FRACTAとの出会い

—どのようなタイミングで、FRACTAを知っていただいたのでしょうか。

西岡氏:2・3年ほど、色々な展示会に参加していたのですが、その中で「広告クリエイティブ・マーケティングEXPO」に出展されているFRACTAさんの資料を拝見したのがきっかけです。

企画から実装までどんな方々がどのタイミングで関わっているのかが展示で表現されていて、非常にわかりやすかったですね。ブランディングのステップ一つ一つに対する解説が明確だったので、今こうやって自分自身ブランディングについてお話ができるのもあの資料である程度勉強させていただいたからだと思っています。当時はブランディングに関して知見もあまりなかったので、大変有り難かったですね。そこが大きなきっかけとなり、是非ともFRACTAさんにお願いできればと思っていた中で、今年4月のBranding Camp実施に至ります。

Branding Camp 当日のアジェンダ

これまで向けていなかった新しい視点への気づき

—Branding Camp実施後の学生さんの変化や講義全体の感想などをお聞かせください。

西岡氏:Branding Camp実施前に、私から学生にブランディングについて話をしたときは「スポーツチーム内の強みを生かしてどうするか」レベルでのイメージしか湧かなかったと思うんですが、ちゃんと市場を見る必要があることや、その上で期待されていることと実現したいことのバランスの取り方に対して意識が向いたことで、考え方のクオリティが上がったかなという印象はあります。

あとは、一顧客視点でのスポーツの見方や一般の顧客に対しての仕掛け方など、今まであまり意識しないで見てきたものを改めてどう感じるか考えることで、どういう人に対して仕掛けをしているのかについて、より具体的なイメージを持てるようになったのではないかなと思います。

講義の印象としては、講師の方がとても丁寧に、基礎知識がない学生にも伝わる言葉でお話しいただいたのは有り難かったですね。学生の顔色を見ながら同じ目線に立って進めて頂けていたので、そういったところが良い空気感や、伝わりやすさに繋がっていたなと感じます。

どうしても専門的な話になると、知識がすでにある側の「基本」と、ゼロベースの人側の「基本」が違うこともあるのですが、学生の理解を促す上でFRACTAさんの伝え方がすごくプラスだったなと思います。

—ご自身の気づきや考え方の変化などはありましたか。

西岡氏:ブランディングに関してはあまり知見がなかったため、多くの気づきがありました。実際にこれまで講義やワークショップを受ける経験はなかったので、概念的に何となく分かっていても僕としては伝えられなかったことがあったのですが、授業で色々な先生にお話頂いた中で、こういう風にブランディングって大事なんだよ、という伝え方の観点でも腑に落ちました。

大人たちがブランディングに対してイメージが湧いたり、色々な暗黙知に対して理解があったりするのは、ある程度社会を経験してきたからだと思うのですが、学生はまだ18歳くらい。ビジネスについて、そこでのルールを全く何も知らない、ということが前提になるんですね。そういう条件の中、FRACTAさんのような企業に入って講義していただくということが最初は心配ではあったんですけれど、スタートしてみてからはそんな心配は無用だったなと安心しました。

「産学連携」でかなえたい、これからの学校としてのあり方

—今後の展望について教えてください。

西岡氏:滋慶学園グループは全体を通じて「産学連携」を積極的に推し進めています。

専門学校はより実践に近い学びを多く提供する場なので、今やっていることが世の中に役立っていると目に見える形で実感できるというのが学校のあるべき姿かなと思うんです。もちろん理論的な背景を知っていることは大事なんですが、結局それが社会に対して何になるんだって疑問に思うところがいっぱいあるなと感じていて。自分もそう思うということは、学生はもっとそんな疑問を抱えているんじゃないかなって。

ブランドやチーム運営などの仕事に就きたいと思う子たちを相手にする立場から考えると、世の中に対してどんな風に役に立つかという、その先を見据えた視点でもっと物事を考えていくことが重要なポイントになっていくんだろうなと感じています。なので、FRACTAさんのような企業に授業をして頂くことが学生にとって一番の学びに繋がるはずなんです。

将来的に学生には、在学中にFRACTAさんと一緒に取り組ませて頂いたことを生かして、ブランディングを通じた自身のアイディアや取り組みを社会に実装していってほしいと願っています。高校を卒業してすぐの子たちを在学中の4年間でどこまで引き上げていけるか、という私自身のミッションにも繋がりますね。その目標をもとに何ができるのか、今後もFRACTAさんと試行錯誤しながら進めていければと思っています。

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今回は、京都医健専門学校の西岡氏へのインタビューを通じてBranding Campをご紹介しました。

「そもそもブランディングってなんだろう」という基本的な部分から、自身(チーム)の理解、そして市場全体への意識の醸成など、Branding Campを通じて新しい視点を得て、次のステップに繋げることができたと思います。

京都医健専門学校の皆さんとは、引き続きプロジェクトをともにしていきます。

Branding Campでは、このような学生さんに向けたプログラムをはじめ、未来の文化となるブランドの自走に向けた第一歩として事業会社の皆さんとご一緒にさまざまな教育プログラムの考案・提供をしています。

Branding Campについて▶︎ブランド自走の第一歩を一緒に。「Branding Camp」のご紹介

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ここまでお読みいただき、ありがとうございました◎