【Shopify Changelog】2023年9月Update情報

【Shopify Changelog】2023年9月Update情報

こんにちは!FRACTAのResearch & Implementation(RI)局です。

ようやく少し秋めいた日も出てきましたが、皆様いかがお過ごしでしょうか。
ShopifyではEditions発表後もたくさんのアップデートがありました!
ぜひ最後までご確認ください。

Shopify Changelogとは?
EコマースプラットフォームShopifyに関する、機能更新を発信している情報タイムラインです。

 

早速、2023年8〜9月にどのような更新があったか見ていきましょう!
日本国内で展開するShopifyストアに影響のあるUpdateは以下の通りです。
(本記事で対象としているChangelogは、“日本国内で展開するマーチャントに対し影響があるもの”をターゲットとしています。)

 
[2023/08/04]〈Shopify Plus〉

Inventory dataset がShopifyQL Notebookから削除

2023年8月7日、在庫データセットがShopifyQLノートブックから廃止されました。
  • 在庫データセット(Inventory dataset)
    • Inventory tutorial notebook
    • Inventory templates

 

[2023/08/17]

在庫列の非表示・再配置カスタマイズが可能に

管理画面で、在庫ページの列の順序と表示を、独自のワークフローに合わせてカスタマイズできるようになりました。
列ごとに表示順(昇順/降順、A-Z/Z-A、高い順/低い順)を選べるようになります。
また、カスタマイズした検索条件・表示順を保存してオリジナルの在庫画面を保存することも可能ですので、在庫管理において必要な項目だけを効率よく確認できます。

 
[2023/08/17]〈Shopify Plus〉

checkout startedがCheckout Extensibility のチェックアウト訪問ごとに発動

Checkout Extensibilityを利用している場合、顧客イベントの1つであるcheckout_startedがチェックアウト訪問ごとに発動するようになりました。(初回だけではなく、チェックアウト開始ごとに発動されるように。)
今回の変更により、一人のサイト訪問者が商品購入に至るまでの「離脱と戻りの割合」がわかるようになります。

  

[2023/08/18]

Shopifyの関税と輸入税が米国の衣料品免税に対応

チェックアウト時の関税と輸入税の見積りにおいて、米国のいくつかの州での衣料品ベースの免税の適用がサポートされるようになりました。
購入者がこれらの州を配送先にして衣料品を購入し、カートが免除の基準値内にある場合、対象となる商品の税金は0%に設定されます。

商品が衣料品であるかどうかは、Shopifyストアの「商品カテゴリ」を使用して識別されます。
< 対象となる州 >
マサチューセッツ州、ミネソタ州、ニュージャージー州、ニューヨーク州、ペンシルベニア州、ロードアイランド州、バーモント州 

 

[2023/08/18]

Shopify Flow - 「新規顧客のタグ付け」に関するトリガーと「製品ステータスを変更する」アクション

Shopify Flowで、3つの新しいタスクを使用できるようになりました。

トリガー

  • Customer tags added:1つ以上の顧客タグが追加された時に、ワークフローが実行されます。
  • Customer tags removed:1つ以上の顧客タグが削除された時に、ワークフローが実行されます。

アクション

  • Update product status:製品のステータスをアーカイブ済み”ドラフト” アクティブ”に変更できます。

 

[2023/08/21]

新しいヘルプセンターアシスタントでガイド付きヘルプを入手

Shopifyヘルプセンターが刷新され、AIアシスタントも導入されました。
話しかけるように頼ることができ、探したいリファレンスにより素早くアクセスすることが可能になりそうです。

※ 9/20現在は英語版(早期アクセス版)に導入されており、日本語版はまだのようです。

  

[2023/08/23]

カスタムストアアイコンをアップロードする

静的画像または .gifファイルを使用して、ストアにカスタムストアアイコンをアップロードできるようになりました。
複数のストアを管理している際に識別しやすくなり、オリジナリティも出せそうです。

 

[2023/08/25]

Shopify Flow - 「製品バリエーションの再入荷」と「在庫切れ」に関する新しいトリガー

Shopify Flowで、2つの新しいタスクを使用できるようになりました。

トリガー

  • Product variant back in stock:製品バリエーションが0以下から1以上になったときに、ワークフローをトリガーして実行できるようになりました。
  • Product variant out of stock:製品バリエーションが1以上から0以下になったときに、ワークフローをトリガーして実行できるようになりました。

今回追加された2つのトリガーに加えて「Inventory quantity changed」(在庫数量変更)トリガーも以前から用意されていますので、今後在庫に関するフローを設定する際は「ロケーションを考慮する必要があるかどうか」によって使い分けることができます。

  

[2023/08/28]

テーマファイルの使用状況を管理画面のファイルセクションで追跡可能に

テーマで使用されるファイルが、管理画面のファイルセクションで追跡されるようになりました。
ファイルがどのように(いつ・どのテーマで)オンラインストアで使用されているかを簡単に知ることができます。
この機能の追加により、ファイルセクションはストア全体のファイルの利用箇所を把握する情報源となります。

  

[2023/08/30]

ストアのプライマリーマーケットがカスタマイズ可能に

Shopify Marketsが改善され、今まで不可能だった方法でのプライマリーマーケットのカスタマイズが可能になりました。
従来はストア通貨として設定した通貨(設定>ストアの詳細>“ストア通貨”)が自動的にプライマリーマーケットで表示される通貨となり、マーケット設定(設定>マーケット)では変更できませんでしたが、 本アップデートにより、マーケット設定でプライマリーマーケットをカスタマイズできるようになりました。

  

[2023/08/31]

在庫を利用不可としてマークする

在庫を「安全在庫」「破損品」「品質管理」「その他」とマークし、販売不可な在庫として確保することができるようになりました。
特定のロケーションの在庫を「利用不可」として保管し、販売をコントロールできるようになりました。
利用不可→利用可能・利用不可→削除の変更や在庫調整履歴の確認も行えます。

ストアでの過剰販売を防ぐための在庫の安全確保、修理中などの在庫管理に利用できます。

 

[2023/09/06]

顧客イベントで利用できるアプリ接続方法

「お客様イベント」セクションがアップグレードされ、ピクセルごとの接続方法を確認できるようになりました。
ストアで使用されているピクセルが「Web側」「サーバー側」「その両方」 どの方法で接続されているかを確認できるようになりました。
公式WebピクセルAPI・サーバーピクセルAPIを使用するアプリのみが対象です。

 

[2023/09/11]

プライマリマーケットで複数のドメインを使用できるように

プライマリーマーケットで異なる言語体験をターゲットとする複数のドメイン設定を使用できるようになります。
プライマリーマーケット内での「ドメインと言語」設定で、従来の「プライマリードメインのみ」等の選択肢が外れ、複数ドメイン設定がより簡単にできるようになりました。

  

[2023/09/11]

Shopify Flow - 自然言語を使用して、フローテンプレートライブラリを検索

Shopify Flowテンプレートの検索性が改善され、探したいテンプレートを見つけやすくなりました。
従来はキーワードの「完全一致」を要する検索が用いられていましたが、改善後は自然言語が使用されるようになり、完全一致しなくても候補が表示されるようになりました。

日本語でキーワードを入力してもある程度の検索結果が返されますが、英単語での検索結果の方が多い傾向があるようです。

 

[2023/09/13]〈Shopify POS Pro〉

POSアプリのみのスタッフは電子メールアドレス不要に

POSチャネルまたはPOSアプリで「POS専用スタッフ」(POS Proでのみ利用可能)を追加(登録)・編集する際に、これまで必要だったメールアドレスの入力が不要になり作業がより簡単になりました。

 

[2023/09/13]

新機能:自動的な送料無料ディスカウント

割引コード・スクリプト・アプリに頼らず、Shopify管理画面から直接顧客へ「送料無料配送」を自動で提供できるようになりました。
顧客がコードの入力をせずに送料無料のディスカウントを受けることができます。

  

[2023/09/13]

管理画面での操作で、アプリへのアクセスがより簡単に

ショップにインストールされたアプリは、管理画面アクションでShopifyの管理画面を拡張できるようになりました。
日常の操作をより効率的に行うように設計されており、作業中に異なるコンテキストやページ間を切り替える必要性が軽減されます。

商品管理・注文管理・顧客管理 各ページ上部にある「その他の操作」よりアプリに直接アクセスできます。

 

[2023/09/14]

Shopify Inboxでのスパム検出の改善

顧客との会話に集中できるよう、新しいスパムフィルターが追加されました。
Shopify Inboxに届く迷惑なメッセージの受信を防ぐ、強力なスパム検出システムが導入されました。
これにより、マーチャントは実際の顧客への対応に集中できる時間を増やせます。
場合によっては、会話の開始後にその会話がスパムである可能性があることが示され、応答または会話ブロックを選択できます。

 

[2023/09/18]

POS PIN の組み合わせの増加

POS PINは最大6桁まで対応できるようになりました。
POSにアクセスできる既存または新規のスタッフは、PINコード(任意orランダム)を所有できます。
従来は4桁・5桁のPINのみ使用可能でしたが、今回のアップデートにより6桁も使用できるようになりました。

 

[2023/09/18]

レポートに追加された「ギフトカードID」でギフトカードを管理可能に

どのギフトカードがどの顧客によって注文に使用されたかをよりわかりやすく表示するため、ギフトカード商品に関するレポートに「ギフトカード ID」列が追加されました。
「ギフトカードID」は各ギフトカード固有のID”であり、ギフトカードコードとは異なります。

ギフトカード商品のレポート(CSVファイル)および「ギフトカードが使用された注文詳細」で確認でき、どの決済にどのギフトカードが使用されたかを明確に照合できるようになりました。

 

[2023/09/18]〈Shopify Plus〉〈早期アクセス〉

企業アカウントリクエストで新規卸売顧客を獲得

B2Bストアで企業アカウントリクエストのフォームを簡単に設置できるようになりました。フォームから送信された情報はB2Bのお客様として顧客管理に自動的に登録されますので、マーチャントは手動で登録することなく情報を管理できます。

 

[2023/09/18]

Shopify Flow - 新しい「ログ出力」アクション

Shopify Flowアプリを使用して、新しいタスク「ログ出力」アクションが利用できるようになりました。
このアクションでは、ワークフローでアクションを実行せずにワークフロー実行ログ内の変数の値を表示できます。

 

8〜9月のUpdateの中でRI局が一番着目したのは、こちらです。

  

[2023/09/13]

新機能: 自動的な送料無料ディスカウント

このアップデートにより、以下のような設定が可能になります。

  • 割引を適用する国を選択可能
  • 購入タイプ(「一度きりの購入」「サブスク」「双方」)を選択可能
  • 最低購入の条件として、購入金額またはアイテムの最低数量を設定可能
  • 予め商品や注文のディスカウントを作成しておくと、送料無料と組み合わせてのディスカウントが可能
  • 送料無料期間の設定が可能
顧客自身によるコード入力不要での自動的な送料無料割引はチェックアウト離脱防止や購買体験アップにも繋がりますので、BFCM*やクリスマスのような商機にも活用できそうですね。

*BFCM:ブラックフライデー、サイバーマンデー

 

今回のChangelogの記事はいかがでしたでしょうか?

日々機能改善や新規機能のリリースが行われるShopify、これからも変化に注目していきます!