リニューアルにあたりプロジェクトのプラン設計をする中で、コーポレートサイトとしての機能的な側面、情緒的な側面を把握するためのヒアリングのほかに、リニューアル後のサイト「MANAS」の魅力やこだわりを正しく表現するためのワークショップの実施をご提案。
ヒアリングでは、主に当時のサイトでの課題や具体的な改修点を伺いながら、現在の企業理念やサイト構成の理解に努めました。
ワークショップではマナトレーディング社らしさの深掘りとして、大切にすることの棚卸しとチームの共通認識を図ることを目的に、チームに属する個々人が捉えているブランドの顧客像、顧客が価値を感じるポイント、MANASの商品やサービスが顧客に対しどのような価値を提供できるかを出し合い、整理。ワークショップを通じて共有された要素をもとにMANASのブランドストーリーをまとめ、さまざまな価値観がありながらも誰しも心地の良い空間やインテリアを本能的に求めているという前提があると定義。「心地よい空間を求めるすべての人」に向けて、「世界中の本物のインテリアを提供することで、あなたとあなたの大切な人が満たされる空間を届けたい。」という思い、その裏付けとなるブランドの考えとして、「インテリアは人を幸せにする力を持っていると信じているから」と総括しました。
ワークショップで検討、整理されたブランドストーリーからコーポレートサイトリニューアルにあたってのコンセプトを「暮らしに、美しさと幸せが満ちる時間を。」と据え、「MANAS」らしさを構成する「上質、タイムレス、温かい、柔らかい、幸福、丁寧」を含む複数のイメージワードから、デザイントーンを取りまとめました。世界中の一流プロダクトがMANASによってセレクトされ、上質で洗練されたインテリアイメージと共に提供される多様な商品ラインナップ。そして人のつながりを大切にする親身な対応や信頼感といった要素を表現する方針となりました。
サイトの世界観構築においては、ワークショップでまとめられた意見と合わせて、ファブリックという趣向性の強い商材かつ、高価格帯の商品を取り扱う老舗ブランドでもあることから、これまでの企業としての取り組みで培われた信用力、取り扱う商材の品質の良さ、それらの要素があるからこそ生まれる高級感を意識して取り組みました。
プロジェクト開始当初、「サイトを訪れるユーザーが、知りたい情報に迷いなく辿り着けるような導線をかなえたサイトにしたい」というご要望がありました。サイトの基本利用動向の数値からユーザーの傾向を掴み、MANASが提供する実利的価値、情緒的価値を伝えるコンテンツ案、価値の伝達性向上を目指したコンテンツ案を検討しました。そうした検討を重ねる中で、インテリアイメージから欲しい情報に辿り着けるコンテンツも新たに新設。ユーザーのニーズに対応しながらも、顧客との接点を強化できるような、営業上のコミュニケーション強化につながる検索動線も設けました。
さらに、MANASが提供する価値と、求められる価値がリンクする訴求軸を明らかにし、企業情報ページへと盛り込みました。ユーザーのマインドや検索行動に即した、ユーザーファーストなコーポレートサイトを目指し、見やすくわかりやすく使いやすい内容へアップデートしました。
今回はサイトの構築システムとして更新性が高く、柔軟に機能拡張ができるShopifyを採用しました。マナトレーディング社においてShopifyでのサイト運用は初めてとなるため、質問や問い合わせのあった事項についてはキャプチャやムービーなどで解決方法を記録し、いつでも見返せてわかりやすい説明に努めました。