J.S.Pとしてのコーポレートサイトはもともとあったため、ECサイトにはどのような役割をもたせるべきかという点について最初にすり合わせを行いました。まずは先方へのヒアリングを行い、蔵元の魅力を発信していきたい、繋がりやライブ感を醸成したいという強い気持ちがあることを確認しました。 次に「毎週希少な美味しいお酒が買えるかっこいいサイト」という当初のコンセプトをもとに今回のサイトがどのような印象であるべきか、複数種類のイメージボードとそれにまつわるキーワードを挙げて共通認識をつくりあげていきました。毎週お酒が買えるという点については、サイトの目的を意識したうえで限定のお酒をメインに据えるのではなく、蔵元の想いやこだわりをお客様に対して直接届けるという方向で調整していきました。そこからサイトコンセプト「生粋と宴を感じるサイト」を提案し、サイト構築における軸として定義しました。
ネーミングは文化を醸成するような熱意や盛り上がりを表現したい、それでありつつ居酒屋のような大衆感ではないものというご要望をもとに、FRACTAのみならずJ.S.Pメンバーや中川政七商店も案を持ち寄りネーミングを検討していきました。そこから最終案としてUTAGEに決定しました。
ネーミングができてからはロゴデザインに着手。UTAGEは耳馴染みもありながら歴史も古く、それでいて活気もあり今回のサイトイメージを表す最適な言葉です。 ロゴのデザインもそのイメージを体現することを念頭に、ポップかつ日本らしさも感じられる特徴ある形でご提案しました。 サイト全体のイメージも同様で、ECサイトには複数の蔵元が関わっていくため、そうしたところが入る器のようなイメージをもちつつ、蔵のロゴでよく使用される筆文字の要素や新酒ができたとき軒先に飾る杉玉をモチーフにしたカラーや形を取り入れています。そうして日本酒や本格焼酎の伝統的な文化を踏襲しながらも、現代的なライブ感も併せ持った表現を目指しました。
ECサイトの役割を明確にしたのち、サイト構成や具体的な要素を検討していきました。サイトの役割から考慮して商品メインの訴求よりも、販売している蔵元の魅力が際立つ構成であるべきだと考え、蔵元の想いや魅力が伝わる構成をFRACTAよりご提案しました。
今回のサイトは複数の発送元から配送される、毎週サイトの更新を行うという2点が特殊なポイントでした。
配送はそれぞれの蔵から行うため、参加する蔵にアンケートを実施。リアルな声を拾いながらデジタル化するところと蔵が慣れているフローを組み合わせて、配送まわりを設計していきました。また、毎週更新するという運用負荷の高いサイトのため、緻密な構築設計と実際の運用レクチャーを行い運用をフォロー。J.S.P側は毎週異なる蔵と連絡を取りながらサイト更新と受注に対する配送依頼を行う必要があるため、スケジュールやタスクの制定も一緒に行い運用の確度を高めていきました。
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Tags:クリエイティブ開発 / サービスブランディング / ブランドグロース
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Date:2021.4〜2021.10
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