eminas | 丸住製紙株式会社
老舗BtoB企業が挑む、「笑顔を生み出す」BtoCブランド立ち上げ
1919年創業の産業用紙メーカー、丸住製紙株式会社。これまで新聞、出版、オフィス用紙等の製造、販売をされていましたが、このたび同社初であるBtoC事業に進出すべく、衛生用品ブランドの新規立ち上げに挑戦することとなりました。そこでFRACTAでは、衛生用品ブランド「eminas」(エミナス)の思想の構築から携わりました。ブランドストーリーや、Vision、Mission、Reasonなどブランドの軸となる部分や、それらをもとにしたブランド名を伴走しながら策定。ロゴのデザインと、パッケージデザインなどクリエイティブのディレクションも行いました。また、同社にとって未経験であったBtoC領域において今後見込まれる新規商品開発や、新たなブランド立ち上げなどに挑戦するための自走体制を構築。ブランディングのノウハウやナレッジを蓄積していただくために、チーム一丸となってプロジェクトを推進しました。
調査分析/ビジネス構想
生活者の視点を取り入れたワークショップから導くビジネス構想

初めてBtoC事業に参画する丸住製紙さまのサポートとして、新規ブランドに関わるメンバー全員でのワークショップを実施しました。メンバーの方には、生活者視点で世の中に存在する優れたプロダクト例を集めていただき、「eminas」が目指したいポジションはどこか、解決できる課題はなにか、世の中に創出したい新しい価値は何なのか、ディスカッションを重ねブランドの根幹思想を策定していきました。また、インサイト理解のために生活者インタビューを実施。「生活者ごとに求める衛生用品は大きく異なる」という発見がブランド展開の一つの指標となりました。将来的にインタビューを自社だけで実施できるよう、設計方法からサポートしています。

ブランド戦略策定
Vision「まっさらな笑顔を創る。丸住製紙。」を体現するブランドネーミング

ワークショップで得た要素をもとに、誰に使って欲しい商品なのかという整理やブランドらしさを定義し、Vision、Mission、Reasonに集約。ブランドのネーミングはFRACTA、丸住製紙両社から案を出しつつ検討を重ねました。 想定するターゲットの多様性やブランドが目指すトーンを意識しつつ、ブランドに関わるメンバー全員が納得できるよう、ネーミングワークショップも交えながら策定しました。その結果、ブランドの思想を体現する「笑み」と「みんな」と「成す」の言葉を組み合わせみんなの笑顔を生み出したい、という想いを込められた「eminas(エミナス)」(笑みを成す)に決定しました。

コミュニケーション設計
明るさや親しみやすさを表現したロゴやパッケージデザイン

ロゴマークは不安を拭き取る軌跡、生み出す笑顔をモチーフに設計。丸みのある書体を軌跡に沿って配置することで、楽しさや明るさをイメージされるよう制作しました。一人一人に最適でちょうど良い製品を体現するデザインがどうあるべきか検討した上で、親しみがありながらもブランドらしさを表現するイラストを添えたパッケージデザインを提案。また、ブランドを運営する上での軸となる、クリエイティブガイドラインやパッケージデザインの方向性をまとめた資料を提供しました。

実装
長く愛され続けるために。利便性と温度感のあるECサイト設計。

将来的にECを主軸にすることも視野に入れながら、ECサイトを構築しました。 ユーザーにとってのECサイトの利便性と温度感を意識し、製品全シリーズを揃えた時の世界観を訴求することで、ユーザーに長く愛され続けることを目指しています。合わせて、Instagramの新着投稿をECサイトにも表示するなど、SNSでのコミュニケーションとともに相互に関係構築ができるよう設計しています。 アプリの選定においては、スモールスタートで取り入れ、価格や運用中の需要に合わせて柔軟に選択できるよう進行。FRACTAのナレッジを共有しながらShopifyでのECサイト構築の強みを生かした設計をサポートしました。

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新聞、出版などBtoBの製紙市場が縮小傾向にあるなか、創業100年を超える丸住製紙は、初となるBtoCの衛生用品ブランドを立ち上げた。自走できるブランドマーケティングの体制構築に向けて、若手メンバーが中心のプロジェクトとサポートするフラクタの取り組みに迫る。丸住製紙と、同社の“自走”を支援するフラクタの木下氏、小山内氏、大野氏、内田氏に話を聞いた。