DXとか、OMOとか結局何なん?FRACTA的ブランドDXのススメ

DXとか、OMOとか結局何なん?FRACTA的ブランドDXのススメ

こんにちは。One by One局ブランドストラテジックプランナーをしている土田です!
最近は音声メディア「FRACTA Future Forecast|未来と文化の交差点」の企画・パーソナリティもやっています。

FRACTAではブランドコミュニケーションのお手伝いをする中で、ブランドさんのDX推進を担当することも多く、今回はブランドDXの中でも最近話題の「OMO(おーえむおー、Online Merges with Offlineの略称)」を軸にどんな意識を持ってプランニングをしているのか?というお話しができればと思います。

OMOのFRACTA的定義も交えてまとめていきますので、OMOって結局何なの?バズワードなの?結局どう変わるの?(変わるべきなの?)という方々にぜひ読んで参考にしてもらえたら嬉しいです!

①そもそもOMOって?

「OMO」をおーえむおーと呼び、それがOnline Merges with Offlineの略であることは先ほどご紹介しました。結局それはどんな意味なの?という疑問があるかと思うので、まずOMOの定義から書いていきます。FRACTAでは現在「OMO」を以下のように定義しています。

OMO=「オフラインとオンラインを双方向に結びつける概念・マーケティング手法」
ちなみにOMO以前ではO2O(おーつーおー、Online to Offline)、つまり「オンラインからオフラインへどう誘導するか」という一方向への結びつけの概念・マーケティング手法が主流でした。
まだ少し固い言葉でわかりにくいですよね・・。
そこで!以下の図をご覧ください!

今までの小売業界はオンライン(ECやアプリなど)とオフライン(店舗)が断絶されたものになっていました。しかし、中国のモバイルファーストでのサービス設計や、USでのamazonの実証実験的取り組みの中で、この断絶をなくしていく動きが始まります。

そして、コロナ禍を経ることで、少しずつ異なるチャネルが統合され、チャネル間のデータ管理が統合されるように、本格的なオムニチャネルのサービスを提供するブランドさんも増えてきています。

さて、また新しい横文字、「オムニチャネル」が出てきました・・。
オムニチャネルとOMOは何が違うのか?ですが、まずはこちらの図をご覧ください!
(プランナーあるある、図に頼りがち)

オムニ(omni)とは「全ての」という意味。
※お母さん(=어무니)ではありません、念の為。

オムニチャネル、つまり「全てのチャネル」という意味になります。
小規模のブランドさんであれば、店舗とLINE@とメールのみの場合もありますし、より大きなブランドさんであれば図の表記以外のチャネルを持っている場合もあります。
なのでここでは一旦「お客様との全ての接点=オムニチャネル」という理解で良いかと思います。
これに対してOMOは接点同士も統合・連携をすること、またそこでの顧客データを活用して顧客の体験価値の向上を狙う考え方であり、いわばオムニチャネルからさらに発展した概念とFRACTAは捉えています。

この「体験価値の向上」がとても大切なキーワードです。
なぜ大切なのか?は次の章でお話ししますね。

②なんでOMOの重要性が上がってきてるの?

これは皆さんも肌感としてお分かりになるかもしれませんが、コロナ禍を経て我々の生活は変わりました。正確にいうとリアルと買い物に対する意識が変わったことでOMOの重要性が上がってきていると考えています。
会うことが当たり前だったビフォアコロナ、打ち合わせも買い物もリアルが当たり前。
ウィズコロナを経て、私たちはECの便利さを知り、会うことの貴重さやリアルの重要度が高まりました。

ビフォアコロナにおいては、例えば「オフラインの店舗で貯めたポイントをオンラインのECサイトで利用することは出来ない」や「ECサイトでは店舗の在庫を確認できない、わざわざ電話しなければならない」という、今となっては不親切な環境が当たり前でした。
そしてこの2年半でブランドさんはこのような環境改善に全力を尽くしています。DXという言葉もこの2年半ですっかり定着しましたし、大手小売り企業も部署をつくったり、外部パートナーと大規模な取り組みをはじめています。

「いやあ、正直もういまは出社してるよ〜」や「コロナになる前からあまり外に出ない性格でECで買い物をたくさんしていたよ〜」という方もいるかと思いますが、もし上記のような状況でしか買い物ができないとなったら正直不便。。と思う方が多いのではないでしょうか・・?
リアルと買い物に対する意識が変わったこと、それが日本におけるOMOの重要性が上がってきている要因だとFRACTAでは考えています。

※もちろんこれら以外にも、小売りにおける「脱・モール依存」の流れや集客・販売中心のマーケティングモデルから「体験・ファンベース中心のマーケティングモデル」へ変化する流れなどもあります。

ここで一つ気をつけたいのは、この議論の際によく出てくるデジタル至上主義です。
人間は二元論に陥りがち。都会か、地方か?きのこの山か、たけのこの里か?など極端な対立軸での議論をしがちです。(ちなみに私はきのこの山が好きです)

こと、OMOやDXの議論においても二元論が議論されがちですが、オンラインのみがいい、オフラインのみがいいということではなく「OMOとは双方向に結びつき、混ざり合うもの」です。オンラインにはオンラインの良さがあり、オフラインにはオフラインの良さがあります。

OMOにおいてはオンラインとオフラインのどちらが「上位」かという話ではなく、顧客中心でお客様が選びたい方を選べるというのが強みであり、特徴です。
(そもそもお客様からしてみればオンラインやオフラインに境界線はなく、チャネルが別であるという認識もなくなりつつあります)

さて、「オンラインにはオンラインの良さがあり、オフラインにはオフラインの良さがある」と言いましたが、ではFRACTAがそれらをどう役割分担し、プランニングを行っているのか?を次の章でお話しします。

③FRACTAはこう考える、ミックスドフラットな体験設計

まず前提として、OMOであろうとなかろうと「顧客中心主義」ということは変わらないと考えています。顧客を置き去りにした、あるいは企業側の事情で行った誰も望んでいないDX、ブランド毀損にもなりかねません。

先ほどの二元論の話にも絡みますが、自社のブランドの体現したい価値や強み、事業フェーズによってもやるべきDXやOMOは変わってきます。
まずはどんな体験をしてほしいのか?どんな気持ちになっていて欲しいのか?など、自社のブランド価値に徹底的に向き合い、その後に自社のポートフォリオと組み合わせながら施策を実装していくことが重要です。(これはOMOに限った話ではありませんが、、)
事例はあくまで事例であり、ブランドにしかできない体験設計をFRACTAはサポートしていきます。

FRACTAでは自社独自のブランディングフォーマットを用いながらブランド価値を練り上げていくことも多いです。

ブランド価値が定まった後には、例えばカスタマーサクセス理論のタッチポイントを使いながらブランドさんとお話しをすることもあります。
デジタル接点は1対Nのコミュニケーションが容易にできますが、基本的には希釈化されていくので、温度のある、心を動かすコミュニケーションは難しいのが現状です。
オンライン(デジタル)の利便性、オフラインの購入体験の価値などそれぞれの役割を整理し、それらが連携しているシームレスな体験設計が重要であると考えています。

またDXやOMOはハード(事業モデルやコミュニケーション)を変革するだけではなく、実はソフト(組織文化や評価制度)の変革も同時並行で入念に進めることが大切です。(現場で動かれている皆さんはこの大変さは重々承知しているかと思いますが、、)
FRACTAは理想を語る机上の空論屋さんではなく、ブランド内外に関わる伴走者でありたいなと若造プランナーはいつも思っています。

DXにOMO、加えて今ならメタバースやWeb3と次々と仰々しい横文字が出てきますが、FRACTAが集中すべきは変わらず、ブランドの持つ可能性を信じ、その価値を翻訳/編集し、社会とお客様に良い変化を生み出すことです。
時代が変わり、生活者の当たり前が変わっていることを正しく捉えつつも、
新たなことへ挑戦するブランドさんの伴走者として全力で走り切っていきます。

あ、そしてここまで読んでくれたあなたは社会やテクノロジーが好きな方だと思うので、「FRACTA Future Forecast|未来と文化の交差点」もよろしくお願いします!!(唐突な宣伝)(オチなし)

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