FRACTAのプランナーが考える「これからのブランディング」

FRACTAのプランナーが考える「これからのブランディング」
こんにちは。FRACTAでブランドストラテジックプランナーをしています、マキシ(通称:マッキー)です。
今回は、現代だからこそ留意したいブランディングの在り方について、考えてみたいと思います。

はじめに

まずは私が最近ブランディングの在り方を感じた3つの情報を紹介させてください。

① ドイツ、月額1200円で公共交通乗り放題に ガソリン価格高騰受け

“ドイツ各州の政府代表からなる連邦参議院は20日、ドイツ国内の電車やバスなど公共交通機関が6月から月額9ユーロ(約1200円)で乗り放題になる期間限定チケットの関連法案を可決した。ガソリン価格高騰を受けた連邦政府による負担軽減策の一環だが、気候変動対策で自動車ユーザーを電車利用へと誘導する狙いもある。”

出典:毎日新聞

9月以降は通常料金に戻る想定のようなので、一過性で終わるとの懸念もありますが、見習いたい側面は、国家として国の目指す方向性の提示と実行力。なによりスピード感を持ってトライアルができている国家体制に感心します。

[個人的な紹介]
ドイツ(ベルリン)の社会問題や政治に興味が湧いた方はこちらの書籍(マンガ)もおすすめです。
社会(公共)における自己の在り方を考えさせられます。

② 家庭に眠るエコバッグをシェア。パタゴニアの新たな挑戦

“エコバッグ・シェアリングとは、各家庭で使用されずに眠っているエコバッグ(他社製も含む)をお客様から提供いただき、他のお客様に循環・共有する仕組みです。A4サイズ以上で、畳んでコンパクトになるものを対象としており、提供時と使用後に返却いただく際には洗って持ってきてもらう、ということをお願いしています。ストアでは、マイバッグをお持ちでなければこの仕組みが利用できることを丁寧に説明し、返却についてもお伝えしています。お客様の中には、返却される際に、提供できる袋を追加で2-3枚お持ちくださる方もいらっしゃいますし、丸の内ストアは遠方からのお客様も多いのですが、わざわざ返却のためにお店に寄ってくださる方もいらっしゃいます。”

出典:Forbes JAPAN

パタゴニアさんは、ブランド自身が大切にする価値観に沿って、ブランドらしい取り組みをされています。また、それは世の中の誰かが感じているであろう疑問に対し、実行を伴う代弁者となっています。さらには取り組みに対して、顧客が協力する関係性が生まれています。

③ クローズアップ現代「氾濫する“No.1広告”▽No.1のできる驚きのカラクリとは」

“一般的にNo.1広告というのは広告代理店などを通じて「テレビCM」、「ネット広告」、「新聞」などを通じて私たち消費者の元に届きます。
このうちの「ネット広告」大手のヤフージャパンが、2020年度だけでもおよそ1,500万件のNo.1表示を承認しなかったということです。かなりの数だなという印象があるのですが、やはり届ける側の対策というのも必要になってきますよね。”

出典:NHK「クローズアップ現代」

インターネットの普及に伴ってNo.1広告が溢れかえっており、生活者もNo.1広告に対して信憑性を失いつつあるのではないでしょうか?No.1広告には第三者評価の側面もありますが、生活者がよりリアルな声を探しにSNS検索するのも納得できます。

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これらの情報から感じた「これからのブランディング」について

時代の価値観や市場の変化が早い現代のブランドビジネスは、コロナ禍のような予期しない事態や流行りの手法など、複合的な問題や誘惑に常に晒された状態だと考えます。

そんな過酷な状況の中でブランドの「拠り所となる礎」がより重要になっていると感じます。そして「拠り所となる礎」があることで、時代や市場の変化に適応して変化させ続けブランディングが可能となります。

海外のD2Cビジネスも、時代の変化に対応するために各社リブランディングに取り組んでいますが、重要なのは「一過性で終わるかもしれないトレンドを追いかけるのではなく、自分たちが何者なのか、何を解決しようとしているのか、ブランドとして全体的な戦略は何か、ということにきわめて忠実であるべきだ。」(引用元:GLOSSY編集部)と警笛を鳴らしている点だと捉えます。

拠り所となる礎とは?

ブランドを形作る要素と、その要素を通じた顧客との約束で構成されると個人的には考えます。

ブランドを形作る要素
・ブランドルーツ(なぜ自分達がやりたいのか、これがいいのか、こだわるのかという想い・信条)
・ブランド人格(大切にする考え方・価値観、イヤだと感じるコトなど)

顧客との約束
・ブランドプロミス(ブランドとして何を約束するのか)

拠り所となる礎があると...
礎があることで、時代の新たな価値観を自社の価値観と照らし合わせることができますし、戦術に対しても現場で指針を持って検討することができ、意思決定の判断軸にもなります。

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おわりに...

時代の流れが早く変化が著しい現代だからこそ、数年に1回のブランディングではなく、自社が大切に考える価値観を常に組織内で可視化・共有し、定期的に大切にする価値観に立ち返ることができる環境が大切だと感じます。


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