「自分たちは何者か」を突き詰めたプロジェクト &FRACTA#001イベントレポート

「自分たちは何者か」を突き詰めたプロジェクト &FRACTA#001イベントレポート

こんにちは。FRACTA広報チームの佐藤です。
本記事では、先日実施したソファD2Cブランド「MANUALgraph」さんとのブランディングと自走に関するイベントの様子をお届けします。

FRACTAでは、今年3月からブランドさんをお呼びした対談イベントを定期的に開催することになりました。

記念すべき第1回目のゲストにお呼びしたのは、静岡県裾野市のD2Cブランド「MANUALgraph」を手がける株式会社フジライトの代表取締役・鈴木大悟様(以降鈴木さん)。FRACTAでは、2021年5月から12月にかけて、ブランド強化から自走体制の構築まで今後ブランドが成長していくために必要な支援をさせていただきました。
今回の対談では「自走」をテーマに、鈴木さんとプロジェクトに携わったFRACTAの土田さん&下妻さんでお話ししました。

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(右上から反時計回りで)鈴木さん、FRACTA土田さん、下妻さん、佐藤

 

2013年に立ち上がったMANUALgraphは、実店舗を中心にお客様とコミュニケーションをとっていました。しかし、コロナの影響が実店舗だけでなく元々のBtoBの事業にも及びます。そこで鈴木さんは、noteTwtterでの発信を通して様々な人とのコミュニケーションを取られる中で弊社代表の河野と出会い、もの作りやD2Cビジネスの考えに共感され、今回FRACTAにお声がけいただきました。

そこでFRACTAでは、地域に愛されるソファブランドに育てるためのリブランディング支援をさせていただきました。

 

みんなの想いが可視化されたワークショップ

現地(フジライト)で実施したワークショップの様子

下妻:FRACTA側では、MANUALgraphさんがやりたいことややらなきゃいけないところを一緒に整理して、ECサイトの運用を含むブランド活動を自社内でもできるように段々手渡していくというところをやらせていただいたかなと思います。

土田:僕らが最初プロジェクトに入ったとき、大悟さん(*鈴木さん)の色が強かったのですが、そこから工場の方や現場で販売している方など皆さんの意見をちゃんと聞くことで、「MANUALgraph」という人格を、いい意味で大悟さんから切り離していくことが最初のフェーズでした。ブランドの人格をルールにした方がいいよねみたいな話は、結構よかったのかなと思いますね。

鈴木:そこが大きな課題だったんですよね。でも僕ら自身も気づいていなくて。それこそワークショップを一緒にやってもらって、みんなの中にMANUALgraphというものがあって、それぞれが想いを持ってやってくれているところに気づいたのが、最初の一歩でしたね。

下妻:ワークショップで製造や販売などのメンバーともお話ししてみて、お客様に届けているソファに対してのこだわりや意味のあることをやっているという自負がそれぞれの見方で伝わってきました。だから今回新しくブランド定義を作ったというわけではなくて、すでにあるものをまとめて、みんなが見れるようなものにしたのかなと思います。

鈴木:「ShopifyでECサイト作ってください。僕らデジタルでも頑張るんで、ネットの売り上げいっぱい作りたいです」みたいな感じで、最初はお願いしたはずだったのに、中からえぐりこまれたんですよね。ただ、今までやってきたことを否定することはなくて「そのままでいいんだぜ、MANUALgraph」と背中を常に押してもらえたのは、すごく勇気づけられたところです。
そのワークショップを通じて、FRACTAさんと「MANUALgraphは何者か」を言語化する作業を何ヶ月もかけて行って、行き着いたのは「お客様が自分らしく、好きな自分を再発見できる暮らしをお届けしよう」となって。でもよくよく考えたら、その時点で、自分たち自身で自分たちらしさを再発見していました。


心を鬼にして自走を伝える

FRACTAがブランディングにおいて大切にしている思想として、クライアントの皆様に必ずお伝えする「自走」。継続的なブランディング活動を維持するために必要な「自走」も含め、FRACTAが伝え、MANUALgraphが受け取った思いについてお話ししました。

鈴木:最初「おしゃれなECサイトを作ってくれて、それでECの売上が上がるんだ」くらいな感じでいたのですが、やっていくうちに「それ必要ありますか」とか「今後こういうことを自走できますか」みたいなことを、スパルタもへ(*下妻さん)が出てきてね。

下妻:ブランドが自走していくために、伝えるべきことは伝えないといけないと考えていました。もちろん伝え方や伝えるタイミングなどは気をつけながらですが、良い顔だけし続けてもブランドのためには1ミリもためにならないと思って。自走できなくなってしまうと、FRACTAに頼んでいただいた意味がないので、心を鬼にしました(笑)

鈴木:そんなに鬼でもなかったですよ(笑)
最初のワークショップで「あれやりたい」「これやりたい」とFRACTAさんにぶつけたりしたんですけど、「それやってどうなるんですか」みたいな反応があるなかで、10個に1個くらい「それ、めっちゃいい」と言ってくれたのがいくつかありましたね。
それが今活きて、自分たちでLP(ランディングページ)も作っています。

土田:FRACTAの考える自走について、下妻さんが伝えてくれた内容と同じではあるのですが、まず一緒にワークショップを行って、ブランド定義や人格を決めた後に、ビジネスの世界でどう回っていくか、勝ち続けて残っていくかを考えていく。その後体制を作って、かつ自分達でコントロールできる状態を構築できたら、それは自走であり、FRACTA的には理想なのかなと思っています。最後の方は、答えを渡すというよりも、問いを投げかける感じでしたね。

鈴木:初期は河野さんが入ってくれて、だんだんお二人にバトンタッチされて。二人の役割分担がなんとなくできていましたよね。もへさんは、とにかくスパルタ的に。メンバーには優しいけど、僕には厳しいみたいな感じで(笑)。ツッチー(*土田)さんは、すごく真剣に向き合って悩んでくれているなと、僕自身も感じていて。DMでエモいやりとりをしたり、そんなことがありましたね。

ワークショップで出てきた意見の一部

 

スタッフ皆さんの声

実は今回イベントにあわせ、(*鈴木さんには内緒で)スタッフの皆さまにアンケートを取りました。

 

Q FRACTAとのプロジェクトの感想(難しかったところ、勉強になったところなど)

FRACTAさんに方向性を定めて頂いたことで、これまで散らかっていたことが整理でき、やるべきことが見えたことはとてもありがたいです。これまで自分たちが行ってきたことは間違いではなかったと認識できたので自信にも繋がりました^^

今までは、理論としては理解していてもそれを実際に自分たちに当てはめるとどうなのか、まずは何からしたらいいのかなど、実践するまでに出てくるいくつものハードルに対して、飛べずに立ち止まってしまっていることがありました。それに対して、飛び方を教わるというよりは、どうやったら飛べるのかを一緒に考えていただいたと思っています。

ワークショップでみんなの意見を聞けたり、改めてMANUALgraphとは?と考えることが出来た。販売側と製造側とそれぞれの思いや考え方を再発見したり、新たに知ることが出来たりと、いままで気づけなかったことを知ることが出来良かった。

Q 自走できているなと感じるとき

お客様に特注の商品を提案する際(または開発する際)に自分の考え方が変わった、方向性ができたと思うことがある。

少しずつですが色々なことの指針や基準ができ、それをもとに、改善などができてきているところ。

Q 今後どんなブランドにしていきたいか
ひとりでも多くの人の生活を豊かにするブランドにしていきたいと思っています。

MANUALgraphのソファを家具という認識だけでなく、ファッションや文化、価値観など広い範囲で影響を与えられるようなブランドにしていきたいなと思っております!

より良い商品を作りソファブランドといえばMANUALgraphと全国のみなさんに言ってもらえるようになったらいいなと思います。

 

鈴木:みんなめっちゃいいこと言ってる。泣けてきた。

下妻:いいコメントいっぱいありますよ。今回大きな基本方針についてはFRACTAと一緒に整理して作りましたが、そこから具体的な商品の基準やプロモーションの指針などに落とし込んで、それらを本当の意味で活用いただけているのがすごくいいなと、アンケートを読んで思いました。

土田:FRACTAは良くも悪くも「パートナー」なので、人事異動などのアクションは中の人しかできません。でも、体制やブランドとしての基準ができたことで、色々な判断ができるようになりましたというコメントがあって。自走という意味では、回り始めているんじゃないかなと思います。


インナーブランディングで強いチームに

イベントの終盤では、鈴木さんより地方でものづくりをされている皆さんに向けてお話しされました。

鈴木:今回裏テーマとして、うちと同じような立場で、地方で小さなもの作りをしていて、ブランドを作りたい・作ろうとされている皆さんに何かしら共有できることがあったらいいなと思っていました。
ブランディングという行為は、本来お客様にブランドイメージを伝えることだと思うのですが、それを伝える中の人たち一人一人の行動や思いを完全一致させることは難しいと思います。同じ思いや方向性を、業務上の仕組みも踏まえて統一しないと、きちんと正しく伝えられないという意味で、「自分たちが何者か」とか「自分たちらしさってどんなのだろう」の部分を固めないとお客様にも伝わらない。
FRACTAさんと一緒にやらせていただく中で、一番効果を感じたのは「インナーブランディング」ですね。社内のモチベーションや方向性など、日々の業務も含めて固めることができました。強くなったチームが一緒になって、少しずつ動き始めているので、ワクワクしていますよ。

最後に「もの作りDtoCブランドとして、トップランナーになれるようなブランドになることが、地方のもの作り企業さんにとってのお手本になれればいいな」とお話しされた鈴木さん。情報交換など希望されるかたは、ぜひ鈴木さんのTwitterへコンタクトを取ってみてくださいね!