こんにちは。FRACTAアートディレクターの宮崎です。
今回はブランドに必要なクリエイティブ運用の考え方についてお話ししたいと思います。
結論、クリエイティブの運用においては100%システム化はできません。なぜなら、目に見えない人の心理が大きく関わるからです。デザインがガイドラインに沿っていればなんでもOKなのではなく、最終ジャッジとして普段無意識なご自身の感情の揺れに目を向ける必要があります。
クリエイティブガイドラインについて
私たちがクリエイティブの運用方法についてお伝えする際には、まずクリエイティブガイドラインを作ります。これは、ブランド定義を形に表したものを指します。ブランド定義とはブランドとは何かを定義したもので、誰に向けて何を何のために提供するか、どんなゴールを目指し、どんなベネフィットを生むか言語化したものです。
最適なデザインを判断するには?
多くの場合マーケティング活動でクリエイティブが必要になり、季節物や新しい機能訴求などあらゆる切り口(テーマ)でブランドの魅力をコミュニケーションする場面が想定されます。クリエイティブガイドラインを踏まえてデザインを作っていけば、大きくイメージが外れることはないでしょう。
ただし、これだけやればいいというわけでもありません。重要なのは作ったクリエイティブが、どんな感情や気分にさせてくれるかを自分がまず気づくことです。
ユーザーは何も考えずにぼーっとした状態でブランドと出会うものです。なので初めてこのブランドと出会う瞬間をシミュレーションしてみましょう。お客さんの感情を突き動かし、行動に変えるには、ベネフィットとテーマ訴求がより誤解なく、クリアに早く伝わる精度の高いデザインが必要です。
自分の中に生まれた感情が、ブランドの方向性からブレてないか、雑音はないかみてみましょう。そしてチーム内でも意見交換を。運用の第一歩はここからです。
1つ1つチェックして判断していきます。優秀なデザイナーであれば、上記の内容を全てクリアしているデザイン案を複数用意してくれるでしょう。その場合は目的に応じて、伝わる速度や精度がより高いと思うものを選びましょう。例えばつねに売り場に置かれるものであれば、隣にくる商品と並んだ時の見え方であったり、季節物であればお客さんの体感温度によってもよいと感じるデザインは変わっていきます。
ユーザーに魅力が最大限伝わるようなデザインを作ることができれば、より多くの人に共感してもらえるブランドになっていきます。
と言われても、日々市場の動向や目標数値、競合などあらゆることを考えてマーケティング活動をしていると、クリエイティブに対する素直な感情と言われても、すぐに気づきにくかったりしますよね。
ですが、ハンバーガーの広告を見てお腹が鳴ったり、植物を見てホッとするように、ほとんどの人が毎日心理の変化=感情が揺れる体験をしています。つまり"感情の揺れ”は、誰にでも絶えず起こることなのです。問題はそれが目に見えず、無意識に行われているということです。
どうしたら判断できるようになるのか?
答えは自身がユーザーになることです。サービスはなんでもよいので、何も考えずに素直にユーザーとしてより多くのブランド体験を積み重ねてみてください。自分の中に生まれた感情に対して、少しずつ問いかけていきましょう。なぜ自分はポジティブorネガティブな感情を抱いたのか?答えは目に映るものとは限りません。
クリエイティブの運用においては最低限の”選ぶ感度"が必要です。ぜひ磨いてみてください!
そして、これからブランドを成長させていきたいけどどう進めたらよいかわからない、もっとブランドのことをお客さまに知ってもらいたい、といったお悩みが生まれた際はぜひFRACTAにご相談いただけたらと思います。
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