DEPACO | 株式会社大丸松坂屋百貨店
「いつでも、どこでも、コスメを選ぶワクワク感を」メディアの価値を再配列するリブランディング
株式会社 大丸松坂屋百貨店が運営するコスメの専門メディア、「DEPACO」(デパコ)。コロナ禍での百貨店休業をきっかけに、店舗での接客機会を失ったビューティーアドバイザー(以降BA)と顧客をつなぐプラットフォームを目指し、リブランディングを実施しました。FRACTAはプロジェクトマネジメントとアートディレクションを担当しました。 プロジェクトでは、「BAさんとお客様との距離をゼロにする」プラットフォームという方針を共創。情報が多いオンラインでも商品にたどり着くまでの時間を少なくしたい、忙しい人にも予約商品を届けたい、どんな人にもデパコスの良さを伝えたいといった想いを叶える仕組みやプラットフォームの姿を模索しました。
調査分析/ビジネス構想
New Normalな時代の消費者行動から導くメディアのあり方の再構築

ブランドBAを巻き込んだサービスになるよう、「なぜ大丸・松坂屋がこのPJに取り組むのか」という前提の整理やコンセプト策定から関わりました。 FRACTAのブランディングシートを用いたワークショップを実施し、DEPACOらしさの定義やカスタマージャーニーマップの作成をサポート。コロナ禍における消費者行動の変化など状況を客観的な視点でお伝えしながら、百貨店ならではの強みを最大限活かすサイトとしての機能や表現について関係者全員と共に精査し、検討しました。 同時に会員登録やオンライン接客、セミナーまでの導線で顧客が感じる心理的ハードルや、サイト回遊時の違和感についてディスカッションを実施。BAも活躍でき、顧客にとってもワクワク感を感じられるサイトになることを目指しました。

コミュニケーション設計/実装
DEPACOらしさを象徴するロゴタイプ

複数のワークショップやディスカッションを経て、「買い物をするワクワク感」「近寄りやすいデパコス」「人の魅力(ダイバーシティ)」「温かみ」という4つのDEPACOを象徴するキーワードを抽出しました。 4つの要素をかなえながら、高級ブランドも含めさまざまなブランドの商品を扱う百貨店としての品位を保つことを前提に、世界観の定義とロゴを提案。最終的に、「DEPACO」の字面の丸みを生かし、強さと親しみを兼ね備えた可読性の高いロゴタイプが選出されました。頭文字のDの内側の形を変形させ、DEPACOが大切にするお客様とBAとの「対話」を象徴するようネガで吹き出しを表現しています。ロゴを利用した梱包などがどのように展開されるかシミュレーションを可能にするため、KVを含めた簡単なファーストビューやサムネイル、スタンプや配送箱などお客様の手に届くまでにロゴがどのようにあしらわれるかイメージを共有しながら提案。デザインが好評だったため、パッケージの追加依頼をいただき、ロゴからお客様の手元に届く梱包資材まで一貫した制作に繋がりました。タイトなスケジュールでもより最適な判断ができるような工夫とスピード感を意識しました。

クレジット