未来と文化の交差点#003 〜持たない応援にNFTを〜

未来と文化の交差点#003 〜持たない応援にNFTを〜

こんにちは。本記事では、音声メディア「FRACTA Future Forecast|未来と文化の交差点」の第3回の様子をお届けします!

「未来と文化の交差点」は、FRACTAプランナーのつっちーこと土田と、チャーリーこと狩野が社会やテクノロジー、ビジネスの話題を行き来しながら、未来や文化についてのたらればを発信する番組です。

今回のテーマは「NFT」です。

https://anchor.fm/fracta

NFTとは?

つっちー:今回はテック系で、Web3やNFTのお話をしたいなと思います。

チャーリー:我々もそういうことのリテラシーを高めていきましょうということで。

つっちー:そうなんです。僕も含めて、そもそもNFTって何なんだろうと。いきなりですが、簡単な解釈をお伺いしても良いですか?

チャーリー:結構ワイルドなスローが来ましたね。一言で伝えると、偽造不可な鑑定書(証明書)付きデータのことですね。「Aさんがこのデジタルデータの所有権を有していますよ」ということが紐づいているデータです。
ひと昔前だと、著名なアーティストの描いたデジタルアートをコピーするのが、正直簡単にできてしまっていたんですよね。ただNFTでは、保有している人のデータに購入元の証明書が付与されます。ブロックチェーンなどの技術によって証明書を付与する仕組みが世の中に普及してくると、簡単にデジタル上で複製できる現代においても、所有権が明確になってくるよという話なんですよね。
所有しているものの見た目は変わらないかもしれないけど、ゆくゆくは所有権が付与されていないものを使っていることに対して、カッコいい・カッコ悪いみたいな話が広がるのではないかなと。デジタル上でも証明書のある無しによって、文化として意味が出てくるんじゃないかなと言われています。

つっちー:なるほど。

チャーリー:ざっくりとした言い方ですけど、証明書付きでちゃんと持っている人の方がカッコいいみたいな話になるのかなと。逆に証明書が付いていないものを使っている人はカッコ悪いという文化ができると、所有する意味合いが変わってくる気がしますよね。

つっちー:確かに機能的な部分と文化的な部分を理解した上で、それをカッコいいとちゃんと思えることは大事なことかもしれないです。
河野さん(*弊社代表)の記事にも、NFTだったりWeb3の世界の中では、買い物も投票や投資になるとありましたね。

チャーリー:新しい時代のね。

つっちー:先ほどの所有権のお話もそうなのですが、個人がクリエイターを直接応援できる仕組みを考えた時に、クラウドファンディングの仕組みと似ている部分があるのかなと。資金がない中で個人が個人に対して調達できるところが似ているのかなと思ったのですが、NFTとの違いはあるのでしょうか?

チャーリー:クラウドファンディングを、応援購入というある種の投票や投資と捉えたとき、NFTと通ずる部分はあるかもしれないですね。
クラウドファンディングは所有権ということ自体が、ものとして発生するタイプなのかなと思います。結構な割合でプロダクトを所有する条件がくっついてくる。ブランド側でいうと、ものを作れないといけないんですよね。
そうなると、取り組みは応援したいけど、ものの購入が前提となったときに、実際に応援したい人がそのものをほしいかというと、必ずしもそうじゃない場合があるのではないかなと思います。
実際私自身もそうなんですよね。取り組みやスタイル自体はすごくカッコいいなと思っても、ものとしては間に合っているんだよなみたいなことがあります。
私みたいな昭和生まれの人間よりも、これから世の中を元気にしていくような新しい世代の人たちからすると、そんなにものを持ちたくないと思っていたり、ESGに対する意識も強くなっているのかなと思っていて。そうなると応援=ものの所有に紐づいていると、応援がしづらくなる側面もあるんじゃないかなと思うんですよね。

つっちー:確かに。

新しい応援のかたち

チャーリー:当然クラウドファンディングで、ものを代替にしない選択肢も用意されていることもあります。ただ、やはりプロダクトの利用権が主要なチケットになっていることが多いのかなと思っています。NFTは電力は消費しますが、必ずしもものを持たなくても、ブランドが出しているもの以外に対して所有権があるのは、ブランドを応援する際の選択肢の一つになるかもしれないですね。

つっちー:確かにクラウドファンディングだとものを作る資源が必要だったり、価格面の問題もありますよね。

チャーリー:そうなんです。ブランドを応援することが購入=物質の所有に繋がると、当然ものを作るよねという話にもなるので。
私も好きなプロダクトやサービスを買う時、少なからずともこのブランドが長く未来に残ってほしいから、自分のお金がまわっていくんだということを何となく意識しています。そこにコミットするという意味でも、応援になるのかなと。服にしても靴にしても家具にしても、そのブランドのことは好きだけど、ソファーは3つも4つもいらないな、ということもありますよね。

つっちー:めっちゃわかります。タイムリーに家具のことを思い浮かべていました。

チャーリー:TRUCK FURNITUREMASTERWALを良いなと思っても、家の敷地や空間に対して、ソファーは何個も置けないなどあります。
お皿も100個も200個もあってもしょうがないけど、ある作家さんを好きとなったときに、メタバースの世界で使えるプロダクトになったら、もしかしたらお皿やソファーも今日はこれにしようと置き換えることのできる可能性がNFTにはあるのかなと。
二次流通というか、将来的にはトレードできる意味でも、NFTはやっぱり面白い存在なんじゃないかなと思います。

つっちー:いわゆる投資的な側面ですね。

チャーリー:そうそう。例えば10万20万する家具で今すぐは買えないけど、そのブランドが出しているNFTだったらエントリーとして1万円、2万円相当のチケットという存在としてNFTを所有することが可能になるかもしれないですしね。
そうなったときに、ブランドはものを提供する段階以前に、資金を調達する方法にもなってくるかもと。生活者が先行的にお金を渡すことで、ブランド側は資金調達になるという、スターバックスのプリペイドカードの話にも繋がってくるんじゃないかなという気がしますね。

つっちー:テクノロジーや文化的なハードルはあるかもしれないですが、応援や所有のハードルが下がるという意味では、ブランドを応援する幅が増えるし、ブランド側は選択肢が増えるという意味では楽しみです。思想が好きだなとか、応援したいなと思うブランドやプロダクトがあっても、お値段的にパッと今すぐ買えないとか、今は空間的に間に合っているというときに、意思表示や投票として買いたいなというときはありますよね。

チャーリー:日本だとあまりない感覚なのかもしれないと思うのですが、例えば株式投資もブランドを応援したいからという買い方だって、本来はあるはずだと思います。だからNFTは、株式上場していなくてもそれができる仕組みに近いかもしれないですね。

つっちー:しかもダイレクトに繋がるから、より応援している感もありますね。とりあえず僕らもNFTを買いましょうか。

チャーリー:まずは我々がNFTそのものの理解を深めないとですね。とりあえずメタバースへ、NFTを買いあさりましょうか。

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